『GIによる美しい背景♪ ところでGIって何ですか?』
2009年02月10日
『SWA』PS3/Xbox360版発売まで2週間を切った、2月某日の昼下がり。
マツバラとヨシノの2人は部署の歓談スペース「チャオガーデン」で
PS3版『SWA』で遊んでいた……
くぬっ! ふんっ!
……よし、コンボ出た!
やったー!
Sランク!
さっきのコンボ、何?
見たことない。
ええっ! あれ強いのに!
コンボ数多いから、
見たことないのもチラホラ。
仕方ないな、教えてあげるよ。
こうやってー空中に打ち上げてー……
……ぐぅ。
寝るなっ!
しかし、本当にキレイだね、背景。
友達にXbox360の体験版やらせてみたら、
「すっごいリアル」って感動してた。
それはもちろん、
GIがあるからね!
うん。『SWA』PS3/Xbox360版の背景は
GIっていう技法が使われてるからものすごくキレイっていうよね。
……で、「GI」って何だかわかる?
えっ!
……「が」んばって、「い」いかんじに……の、略?
…………。
デザインチーム背景班リーダーの
米津さんに話を聞きにいこうか……。
そして、2人で米津さん席に移動。
デザインチーム背景班リーダーの、米津さん
米津さん、いきなりですが、
「GI」って何ですか?
教えてください!
どうして『SWA』PS3/Xbox360版がこんなにキレイなのか
がんばっていいかんじに勉強したいです!
米津 :っていうか、知らなかったんだ(笑)
すっごいキレイなのは解るんですけど
何が違うからあんなリアルなのか
ちょっと解らなくて……
米津 :「GI」っていうのは
「グローバル・イルミネーション」の略で、
よりリアルな陰影を実現するための技術だよ。
…………
米津 :今までのゲームは、空間に対して1方向の光しか表現しきれなかった。
だから、背景を精密にきれいに作っても、
なんだか陰影が単調で無機質だったんだ。
…………
米津 :でも現実世界は違う。
光はモノに当たればわずかに照りかえって他のモノに影響するし、
赤いモノのそばに置かれたモノには、わずかに赤がうつる。
そういう複雑な光まで計算して、リアルな陰影を……
……ん? どうしたの? 2人とも。
もうすこし、
カンタンにお願いします!
で、結局何なんですか?
米津 :あのなあ、お前ら(笑)
……そうだな~。
現実世界の複雑な光や陰影を、再現したんだよ。
なるほど! 理解しました!
米津 :本当か……?
なんか凄く不安だから、実際見せるよ。
米津 :これが、従来のクオリティ。影が単調だろ?
ここに……
米津 :この、GIデータを合成すると……
米津 :こうなるんだ。
本当に、全然違いますね!
陰影パネエ!
GIまじパネエ!
他に、「GI」について
ハミだすことなどありませんか?
米津 :実は、この「GI」って技法は
CGや映画業界で使われてる技法でね、
ゲームで使用するのは極めて珍しいチャレンジなんだ。
えっ! そうだったんですか!
米津 :それも知らなかったのかよ!(笑)
まあ、めちゃめちゃ凄いことなんだ。
初挑戦!ですか……
じゃあ、きっと苦労もひとしおですね!
そういえば、
同期のデザインチームの女の子が深夜に
「GI処理が終わらない……」って泣いてたの見たことあります。
米津 :高度な技術を使ってるから、
計算量が半端なくてね……。
「GI」処理専用のハイスペックマシンを6台用意して
片っ端から計算しても追いつかなかった……。
他のPCから計算力を借りて力をあわせて計算しても
1回のGI処理に半日かかったよ。
そ、それは……
処理した結果、不具合が見つかったり
要調整になったら?
米津 :やりなおし(笑)
「GI」は、膨大な計算にかかる時間との戦いだったなあ。
それから、また小難しい話になるけど、
通常作るデザインデータとGIデータ2種類用意しなきゃいけないから
作業量が2倍になったりね……。
まさに! デザインチームのスタッフの
汗と涙と努力の結晶ですね!!
米津 :まさに、ね!
でもそのおかげで、
本当にきれいですよね。
米津さんは、どのステージが一番お気に入りですか?
米津 :陰影が美しいという点では、「アポトス」かな。
では米津さん、こちらのブログをご覧の皆さまに
なにかヒトコトお願いします!
米津 :うーん。
「スッゲーキレイだから、見てくれ!」に尽きるな。
ブログには、いいかんじに書き換えて載せといて(笑)
はい、わかりました。
(そのままハミだすけど)
米津さん、ありがとうございました!
いや~、今回は「GI」について
がっつり勉強しちゃったね。
うん! がんばって、いいかんじに……
それは、もういいから。
日時: 2009年02月10日 16:00 | パーマリンク