ヨロ・モルガヌクが語った物語に出てくる、ウェールズの岩山。
ヨロ・モルガヌクというのは、エドワード・ウィリアムズ(1747-1826)が詩を書くときのペンネームである。ウィリアムズはウェールズの古い伝承を数多く蒐集したが、詩人でもあったので、もっとすばらしく書きあらためることができると感じたようである。というわけで、ヨロの作品は資料として信頼できない。ヨロの物語では、魔法使いに導かれたウェールズの男がこの岩山の洞窟にアーサーと騎士たちが宝物を守りながら眠っているのを発見する。似た話がJ・リースの作品にもあり、こちらはモンマスシャーの農夫が主人公である。
イングランドにおける類似の物語については、「オールダリ・エッジ」と「トンプソン」を参照していただきたい。ランデビー近郊のオゴール・ディナスと呼ばれる洞窟も、アーサーがそのなかに寝ていると考えられていた。